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Posted by 和子 (ニコ)
 
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産声
まるで赤ん坊のように僕は泣いた。
まだ多くの人は夢の中にいる時間に、僕は久しぶりに大きな声を出して泣いた。
自分でも驚いた。自分の泣き声で目が覚めたからだ。無意識だった。何かが弾けた。呼吸の仕方を忘れたみたいに、僕は息を吸うことしかできなかった。
苦しい、これが過呼吸か、と気付いたのは隣の部屋の父が慌てて起き、襖を開けた音のおかげだった。
父が僕の部屋に入って僕を赤ん坊のようにあやし、抱きしめた。父の匂いがする。何の匂いかは分からないが、これは幼い頃から知っている、父の匂いだ。
嬉しかった。誰かに気付いてほしかったのかもしれない。

「どうした…?何か夢でも見たか?ん?」
「…太郎が、死んじゃう、夢、です。」
太郎は僕の可愛がっている犬であり兄弟でもある。
僕はゆっくり、途切れながらも父に話した。
太郎が心配しているように悲しそうな声で鳴いたのを遠くで聞いた。
父は黙って僕の頭を撫でた。

「まだ5時だ、落ち着いて寝なさい。明日から、お前が太郎の餌をやるんだよ。」
そう言うと父はまた寝室へと戻った。
はい、という僕の返事と同時に、パタンとドアが静かに閉まった。
僕は太郎を見に、寒さと夢の内容に震えながら庭に出た。
よかった、太郎、いる。
太郎は眠そうに僕を見て、僕の手を一度舐めると体を丸めて睡眠を再開した。
僕も布団に戻った。
主をなくしたそこはひんやり冷たかった。だけど僕はすっきりした気持ちでもう一度眠りについた。
もう夢は見なかった。

現在朝5時(´・ω・`)←
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Posted by 和子 (ニコ)
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[未分類
comment
なーちゃお久しぶりです!!
相変わらずなーちゃの文才には惚れぼれします(´д`*)
結婚してくだs(殴
2009/01/30 16:08 | URL | edit posted by ψκιs απαψ
comment posting














 

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